さあ、家を建てよう。建売を買うんじゃないよ。建てるんだ。しかも注文住宅で!
さて、いざ設計打ち合わせと相成りましても、何をどう整理して伝えて良いのか、広さは?間取りは?構造、性能⁇ 何が普通で一体何が家族の希望なんだか…建主の意向が伝わらないといい家が出来ないのでは、と不安になった事はありませんか?
しかし実は、本当の希望なんてボヤッとしていて、整理出来ていない施主さんが大半なんです。
そんな施主さんとお話を重ねながらコンセプトやテーマを見つけ出し、そのご家族ならではの住宅。
あるいはその土地でしか出来ない住宅を提案、設計していくのも建築士の仕事なんですが、上手に要望を建築士や工務店に伝える方法をご紹介したいと思います。
例えば皆さん、車を買い替えるときはどうでしょうか?
まずは車の用途を考えます。
通勤や買い物なのか、レジャーなのか、あるいは趣味としての車なのかつまりその車で何をするのかをイメージするはずです。
そして大きさや、排気量、燃費などのスペックや機能を考えます。
そしてデザイン。その車に乗る自分の姿や、颯爽と街を駆け抜けるカッコいいマイカーを想像するのではないでしょうか。
数年で乗り換える事が通常な車ですら、そこまで考えて選ぶ訳ですから、いざ住宅ともなると、もっともっとこだわってもいいはずなのに、なぜか安易に決めてしまって後悔している方が後を絶ちません。
まずは家族会議をひらいてみましょう。
会議と言ってもざっくばらんな話合いで大丈夫。
家族それぞれの意見を出すのですが、まずは現状の生活の中で不便に感じている事をあげてみましょう。
つまり問題点に感じている事。例えば『収納が無い』とかでもいいのですが、出来れば『○○をしまう収納が無い』とか、『収納が無いので○○が散らかっている』とか具体的なほどいいです。
次に、『家でこういう時間を過ごしたい』または『これをしている時が幸せ』という幸せを感じるシーンを思い浮かべて下さい。
例えば『家族揃っての食事』や『お庭やテラスでお昼寝したい』とかお風呂からテラスに出てビールを飲みたいとか、週末はガレージでバイクや車をいじりたい。視線を気にせず開放的に家から景色を眺めたい。。
イイなと感じるシーンはきっとつきない事でしょう。
そして最後に、一日の家でのスケジュール表をつくってみてください。
起床から就寝迄のスケジュール表を出来れば平日と週末に分けて、それぞれどこでなにをして過ごすか、新居をイメージしてつくって見て下さい。
そこまでできたら設計打ち合せの準備はほぼ完璧です。あとはそれをもとに色んなお話に花を開かせていければきっと楽しい家造りがスタート出来るでしょう。