施工事例
その他のお客様の家づくり
建築士 迫谷 敏博
35坪の狭小地。中庭がつくる開放感。
流行や一般論にとらわれることなく、住まい手の価値観やライフスタイル、お人柄を素直に表現できた住宅だと思います。35坪の狭小地に目一杯建っている印象ですが、3坪の中庭を設け、そこから光や風を取り入れ、空や山の眺望など外との繋がりを感じながら生活できる住宅としています。また、中庭を通じてお互いを感じながら生活できます。そして2階リビングのワンルームも、ニーズによって仕切って使えるように、柔軟性のあるプランにしてあります。最近の住宅は設備や性能にばかりにとらわれがちですが、生活していくうえで必要な『人肌感覚』にこだわり、良い意味での『アナログ感』を実現できた家だと思います。 建築士 迫谷 敏博
家づくりへの想い
『どんな家を建てたいか』よりも『家で何をして過ごしたいか』が家づくりには大切だと考えます。パッと見、格好のイイ家を作ることは決して難しくありません。
しかし『その住まいは誰のためのものか?』『何のためなのか?』
そんな質問にまっすぐ答えられる住宅には、しっかりとした意味が詰まっていると思います。
まず今の生活で何にストレスを感じ、どんなことに喜びを感じているのか。
そして新しい住まいで家族とどんな暮らしをしたいのか、打ち合わせでじっくりお話をうかがいます。
想いを理解、共感しながら、住まいのテーマを一緒に見つけていく。
お客さまと建築士の共同作業により、想いが家というカタチになると思います。
私は幼い頃から絵画に目覚め、ひたすら頭に浮かぶイメージを画用紙に描いていました。
一時は画家を目指した時期もありましたが、誰かの幸せに繋がるモノづくりに無限の夢を感じ、建築の道を選びました。幸いにも20代半ばの若い時期から、一つの建築を一任されて創る機会に恵まれてきました。
そして、15年前自ら設計した集合住宅に住むことになったのですが、そこでの生活は設計者としての喜びと反省すべき部分の発見の日々でした。もちろんイメージ通りの部分も多かったのですが、設計上の数値で表わされる機能性や居住性を、このとき実体験として初めて肌で体感したのです。それはとても貴重な経験であり、その後の設計者としての大きなスキルとなりました。
現在は、8年前に自ら建てた丘の家に家族4人で暮らしています。自邸の設計には構造面や機能面、材料など実験的に採用し、住宅の新たな可能性や未来像を求めました。変わりゆく環境や子供の成長を見つめながら、生活の場としての家と建築士としての可能性を日々感じながら、まだ見ぬお客さまとの出会いとそこで創られてゆく新たな建築を楽しみにしています。